あんさんぶるの奏でる未来
あんさんぶるの奏でる未来
〜私たちの“今まで”を振り返り“これから”を語る対談企画〜
ANSANBUL VISION
井ノ上 勇二郎(いのうえ ゆうじろう)
理事長
井ノ上 勇二郎(いのうえ ゆうじろう)

伊丹市出身。自分が育ったこの街を、障がいを持つ方が幸せに暮らせる地域にしていきたいとの思いで2011年にあんさんぶるを立ち上げる。

田中 公宏(たなか きみひろ)
生活介護・管理者
田中 公宏(たなか きみひろ)

あんさんぶるがNPO法人から社会福祉法人への転換期にあった2021年入社。井ノ上理事長と共に、事業拡大に向けての組織改革に奔走している。

チームの相乗効果で、仕事の量も質も高めていく。
そのためには、もっと変わらなきゃいけない。

ここからは現在の課題という点で、田中さんにもお話を伺います。設立当初は5名ほどの規模から、現在はスタッフ70名を超える規模にまで成長しました。今のあんさんぶるの課題はどんな点でしょうか。

【田中】 私があんさんぶるの仲間に加わったのが2021年頃で、ちょうどNPO法人から社会福祉法人への転換期にあり、さらなる事業拡大に向かう時期でした。その中で、転職の際の最初の面談では、井ノ上理事長から先ほどの話にあった、スタッフのシフト管理手法について聞いたんです。詳しく見てみると、生活介護・移動支援・重度訪問介護・グループホームなどの複数のサービスを、一つのシフト管理の中に組み込んでいる。今までに経験したことのない方法論でしたし、管理者としてこのシフトの管理を担当できるのか、不安もありました。

それでも転職を決めたのは、なぜでしょう。

【田中】 面白そうだと思ったからなんです。確かに経験の無いことだけど、ビジョンに向かって変化を続ける組織に惹かれましたし、そこに参加してみたかった。あんさんぶるが秘める将来性は、すごく魅力的でしたね。

あんさんぶるの奏でる未来
あんさんぶるの奏でる未来

田中さんが感じている、今の組織の課題とは何ですか?

【田中】 組織として力を発揮していくには、まだまだ連携が足りない部分が多いと感じています。確かに、さまざまな作業を分担してチームで仕事に当たっていく仕組みを構築しているのですが、情報の連携や、もっと言えば意識面での連携がさらに必要だと感じています。

私たちの業界はどうしても、個々が今までに磨いてきた専門性の高さで目の前の問題の解決にあたるという意識が強いんです。個人のスキルを高めていくことは確かに重要ですが、今後は、スタッフ間の情報共有や意識共有をもっと活発にして、足りない点を補い合いながら組織の総合力を発揮して支援という仕事に向き合うステージに来ていると思います。

組織の総合力を上げていかないと、もっとたくさんの支援のニーズに応えていけない?

【田中】 この先、さらに規模を拡大した時に、今のあんさんぶるの良さを発揮し続けられるかというと、少し不安があります。個人の力量をあげて、さらに、チームの相乗効果で仕事の量も質も高めていく。そのためには、変化を目指すという共通認識を全員が持たないといけないと思います。そうした風土づくりに、現在は取り組んでいます。